自転車 x 夢 = 梶原悠未 選手 【2020機材サポート選手紹介】

自転車 x 夢 = 梶原悠未 選手 【2020BGT機材サポート選手紹介】

梶原アルカンシェル9.jpg

2020年2月、ドイツ・ベルリンで行われたUCIトラック世界選手権・女子オムニアム競技にて世界チャンピオンを獲得した、チームブリヂストンの機材サポート・梶原悠未選手(筑波大学)。

第1種目スクラッチを1位、第2種目テンポレースを2位で終えた梶原選手、第3種目エリミネーションにて転倒し負傷してしまいます。その痛みをひた隠して出場した最終種目のポイントレースでは、2位以下とのポイント差を巧みに利用し、冷静な状況判断で見事に勝利。女子オムニアム競技では日本で初めて、アルカンシエル(世界チャンピオンジャージ)に袖を通すこととなりました。

梶原選手が世界チャンピオンになったレースの模様を、下の記事で思い返していただきたく願います。

→女子オムニアム/機材サポートの梶原選手が優勝、世界チャンピオンに!【2020UCIトラック世界選手権】 https://www.bscycle.co.jp/anchor/blog/2020/02/200228TRK-WCS-WOMNi.html


その梶原選手が先日、TEAM BRIDGESTONE Cyclingのクラブハウスを訪ねてくれました。アルカンシエルを着た梶原選手を、アルカンシエルを纏えることになったブリヂストンのトラック中距離用フレームとともに、記念撮影させていただくという主旨でした。

撮影の最中に、梶原選手にお話を伺いました。これまでに2020年のブリヂストン選手を紹介してきた【2020BGT選手紹介】と同様の形式で紹介します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
自転車 x 夢 = 梶原悠未 (かじはら ゆうみ)

200821Kajih.jpg
Yuumi KAJIHARA
トラック、ロード
1997年4月10日生 埼玉県出身
筑波大学大学院 人間総合学科学術院 在籍中

2019-20年 主な戦歴
Thai Cycling Association (UCI 2.1ロードレース) 優勝
ワールドカップ 香港大会 優勝
ワールドカップ ニュージーランド大会 優勝
世界選手権 女子オムニアム 優勝


ーーなぜ自転車に?

自転車との出会いは高校の部活でした。それまではずっと水泳をやっていて、何か他の競技でも全国で1番になれるものはないかなと探し始めて、自転車に行き着いた、というのが最初のきっかけです。

自転車と水泳を両方していましたが、自転車のめり込んでいったのは、戦術の面白さです。すごく奥深いなと思って、そこに自分の中で楽しさが生まれて、自転車を好きになっていきました。

他の選手たちと一斉にスタートして、ゴール着順を競うというレース展開。そこに選手一人ひとりの想いがあって、自転車レースはいろんな戦術から成り立っているんです。それに、同じレース展開は二度とめぐって来ません。そのレース戦術の面白さ、楽しさに惹かれていきました。


ーー選手として走り続ける理由は?

オリンピックで金メダルを獲りたい、というのが、私が今走る1番大きな原動力です。小さいころからオリンピック選手にすごく憧れていて、オリンピアンになりたいという想いがありました。でも、自分が実際にオリンピックに出るというビジョンがあったわけではなく、ただなりたいなと漠然と思っていただけでしたけれど。

それが自転車に転向して、オリンピックに行けるという『覚悟』がついて、行けるからには金メダリストになりたいとの想いが強く芽生えてきました。今は金メダリストになることを目指して走っています。


ーー自転車で『いける』と思ったのはいつ?

結構最近で、大学1年の夏ぐらいでした。そのときに、本気で東京2020オリンピックを目指すという覚悟を自分の中で持ったのかなって思います。


ーー自転車の魅力は?

レースのスピード感が見ていて伝わりやすい点だと思いますけど、私の中では、やっぱり戦術です。これがすごく面白くて魅力だなって思います。


ーー好きな戦術、得意な展開は?

レースごとに違うんですが、やっぱり高速でレースが展開された中でのスプリント力に自信があります。脚を削りあって、でもそこで体力をしっかり温存して、自分で仕掛けられるチャンスの場面で、スプリントで勝負するというのが得意な展開ですね。


ーー自転車を使って成し遂げたいのは?

多くの方々に、夢と希望と感動を与えたいです。私が小学生の時にオリンピック選手を見て、パフォーマンスもそうですが、その存在自体がすごくキラキラと輝いていることに感動して、夢と希望を与えてもらいました。次は自分がたくさんの人にそういったものを届けられる選手になりたいと思っています。


ーーその印象に残ったオリンピックのシーンとは?

水泳をやっていたので、北島康介選手の北京2008オリンピックでの金メダルのシーンです。


ーーあなたにとって自転車とは?

自分がすごくワクワクする夢や目標を抱かせてくれるツールだなと思います。

例えば私にはいっぱい夢があります。その一つである、1人でも多くの方に夢を届けたい、というのも自転車で活躍することで成し遂げられることだと思います。今は大学院で研究を続けていますが、その中で、自転車競技の教科書を作りたいという目標もあります。最近では、本を書きたいという夢も出てきました。こういった夢を持てたのも、自転車に出会えたからこそです。

自転車に乗っているとすごくワクワクする夢がたくさん生まれてきます。だからこそ自転車は、私にとってかけがえのない特別な人生のパートナーだと思っています。


ーー世界チャンピオンとなり、いろいろ変化があったのでは?

はい。でも、周りが変化したり、環境が変化しても、自分自身の中の目標はブレていません。

今までもいろいろな変化がありましたが、その中でも、自分で考え、目の前にあるもので工夫して、練習、生活、夢を叶えるための行動を実行することをずっとやってきました。
なので、今回このようないろいろな変化があっても、これまで行ってきたことは変えずに自分の良いところとして取り組めているかなと思います。


ーー自分の前にはお手本がいないこの状況、どのように感じている?

これまでも、一つ一つの課題であったり困難に対して、その都度その都度すごく考えて、たくさんたくさん考えて、いろんな方にいろんな話を伺って、そのアドバイスを元にまた考えて、自分の中で一番いいと思える選択肢をして、それを後悔しないようにしっかり最後まで貫いてきました。

今は、世界チャンピオンになったということで、自分が今まで考えてやってきたことが正しかったと証明してもらえたような気になれました。より一層自分自身を信じて取り組めるようになったかなと思います。



来年に向けての抱負メッセージを動画でもいただきました。

最新記事

Article

前の記事へ 次の記事へ